FOOD 2023.03.09

毎日の食卓に新鮮なサラダを。キユーピーの新サービス「Qummy」がこだわったサラダと温度の秘密

Qummy’s Salad delivery temperature 0〜10℃

健康のため普段から食卓に野菜をたくさん並べたいと思っていても、主菜を作るだけで精一杯だったり、サラダのバリエーションがマンネリ化してしまったりと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。そんな人たちを応援するため、キユーピーが立ち上げた新サービス「Qummy(キユーミー)」をご存知ですか? Qummyは食の悩みに寄り添いながら、バラエティ豊かな野菜料理を楽しむためのレシピや献立、さらには“ひと手間未満”で作るサラダセットやオリジナルのドレッシングなどを届けてくれるサービスです。でも、サラダをネットで注文するというと、どうしても鮮度やラインナップが気になりますよね。そこで、Qummyに立ち上げから関わってきた、キユーピー株式会社カスタマーサクセス室の小林野映さんにお話を伺いました。新鮮なサラダを消費者に届けるためのポイントとなる、3つの温度とは?

Writer:末光京子/Photographer:橋本千尋

今日お話を伺ったのは……

キユーピー株式会社カスタマーサクセス室 顧客接点マネジメントチームの小林野映さん

キユーピー株式会社 カスタマーサクセス室 顧客接点マネジメントチーム 小林野映
2004年、キユーピー株式会社へ入社。札幌支店での家庭用営業を経て、パン用スプレッドの「パン工房」や、関連会社であるアヲハタのジャムなどパン関連の商品開発を担当。その後、広告宣伝業務に約10年携わり、2021年よりQummy立ち上げに従事。

“ひと手間未満”で実現できる、野菜のある食卓

Qummyとはどんなサービスなのでしょうか。

小林野映(以下、小林)

一言でいうなら、「野菜のある食卓を応援するサービス」です。サラダやドレッシングといった商品をQummyのサイトで注文いただき、キユーピーからお客様に直接お届けしています。

「直接届ける」が大きなキーワードとしてあると思うのですが、サービス立ち上げのきっかけはなんだったのでしょうか。

小林:お客様の食卓の変化が大きいです。近年は家族全員が同じものを食べるのではなく、好みやライフスタイルにあわせて多様な食事を用意するお客様も増えています。そういった食の多様化を前に、キユーピーとして一人ひとりのお客様と向き合っていく必要があると感じていました。私たちとお客様が直接つながることで、行動や好みなどを知り、お客様一人ひとりに合った商品と情報をお届けしていくことを目指して、Qummyを立ち上げました。

インタビューに答えるキユーピー株式会社カスタマーサクセス室 顧客接点マネジメントチームの小林野映さん

消費者にあわせて最適なものを届けたいという思いなんですね。

小林:そうですね。Qummyは「あなたとつくる、野菜のある食卓」というコンセプトを掲げて、お客様に野菜をもっと美味しく、楽しく、バラエティー豊かに食べていただくお手伝いをしたいと考えております。そんな中で、都市型で夫婦共働きの若年ファミリー層、特にお子さんが食べ盛りだけど、野菜の好き嫌いがあって悩んでいるような、忙しいお客様を応援していきたいという思いがあります。

「Qummy 10品目野菜のシーザーサラダ」をお皿に盛り付け様子
定番人気の「Qummy 10品目野菜のシーザーサラダ」

たしかに、健康のためには毎日野菜を食べた方がいいとわかっていても、忙しくて主菜を作るのが精一杯という方も多いと思います。

小林:サラダや副菜のマンネリ化という悩みはよく聞きますよね。そういう時にQummyを頼っていただければ、“ひと手間未満”で簡単に料理できて、バリエーション豊かな野菜を食卓に並べていただけるんです。

“ひと手間未満”というと?

小林:出来合いのサラダを買ってきたまま出すのではなく、パックから出してお皿に盛り付けたり、お客様がトッピングを足してアレンジしたりということを想定しています。

「Qummy 10品目野菜のシーザーサラダ」を作っている様子
さきほどの「Qummy 10品目野菜のシーザーサラダ」は、ゆでたまご、クルトン、ドレッシングがセット。自宅で“ひと手間未満”を加えることで完成する。 ※「ゆでたまご」は2023年3月現在、販売休止中です

その“ひと手間未満”へのこだわりはどんな理由があるのでしょうか?

小林:キユーピーは長年お客様の毎日の献立作りに役立てるようメニュー提案し、食卓を応援してきたメーカーであるということが一つ。あとは、出来合いのサラダや惣菜を出すことにまだ罪悪感を感じていらっしゃる方も多いと思うんです。“ひと手間未満”をかけることで、そういった部分に少しでも寄り添えたらと思いますし、それぞれのお客様のエッセンスみたいなものを少し加えていただく余地もできるのかなと思っています。

「Qummy」で取り扱っている商品の一部を紹介するイメージ画像

おすすめのQummy活用法を教えていただけますか?

小林:Qummyにはドレッシングやサラダセット、惣菜、スープなど、多様な野菜のメニューがありますので、それぞれを一食一食にうまく組み込んでいただけたらなと。「今日はサラダが足りないから、これを使おう」とか「朝食にスープを足そう」とか、少し野菜が足りないときにプラスしていただくのがおすすめです。

また、サラダセットはお子様でも簡単に作れるので、時間に余裕のある日に家族で一緒に作っていただくこともご提案したいです。お子様にサラダやトッピングを選んでもらって一緒に作ると、普段は食べない生野菜をいっぱい食べてくれたというお声もたくさん聞きますので。

「常温」「冷蔵」「冷凍」の3温度帯があるからこそ広がった可能性とは?

「Qummy 10品目野菜のシーザーサラダ」のイメージカット

Qummyを立ち上げる上で一番大きかったハードルはどんなことでしたか?

小林:Qummyは、「常温」、「冷蔵」(0〜10℃)、「冷凍」(-15℃以下)と3つの温度帯を使い分けて配送しています。これまでサラダを安全に美味しく、品質を維持したままお客様に届けるのはとても難しいことでしたが、今回はヤマト運輸株式会社さんとそれを実現する流通ネットワークを構築できました。通常のキユーピーの商品はスーパーで常温の棚に置かれるものが多いですが、お客様に直接お届けするQummyでは冷蔵で配送するチルド商品も取り扱っています。

ECサイトだからこそ、チルド商品を取り扱えたんですね。そのほかにQummy商品の特長はありますか?

小林:惣菜サラダは「冷圧フレッシュ製法®」という技術を使って製造しています。この技術を用いると、キュウリやニンジンなど素材の食感や色合いをフレッシュな状態のままキープできるというメリットがあるんです。

「Qummy ポテトサラダ」と「Qummy たまねぎとオリーブのマリネ」のパッケージ
「冷圧フレッシュ製法®」で作られる惣菜サラダ。定番の「Qummy ポテトサラダ」の他、季節にあわせて商品を販売

冷圧フレッシュ製法®とはどんな技術なんですか?

小林:日持ちする惣菜は高い温度で加熱殺菌する場合が多いのですが、冷圧フレッシュ製法®は低温で高い圧力をかけて静菌することで日持ちを担保する製法です。加熱してしまうと食感や風味が損なわれてしまうような野菜も、シャキシャキとした食感と鮮やかな色味を維持できるんです。

だから、「Qummy ポテトサラダ」 には色鮮やかなキュウリや食感の残ったタマネギが入っているんですね。

小林:そうなんです。それから、冷圧フレッシュ製法®を用いるとタマネギの辛味が低減されることもわかっていて。通常、タマネギをサラダに使おうと思ったら水にさらして辛味を取り除くのですが、そのために栄養素が逃げてしまう心配もあります。その点、Qummyの「たまねぎとオリーブのマリネ」なら袋を開けてすぐに使っていただけますし、辛味が苦手なお子様にも食べていただけます。

ドレッシングを紹介するキユーピー株式会社カスタマーサクセス室 顧客接点マネジメントチームの小林野映さん

惣菜サラダ以外でも、商品の工夫はありますか?

小林:チルドのドレッシングですね。スーパーのドレッシングは常温で販売しているものが多いですが、こちらは冷蔵商品です。製造時の加熱処理を最小限にできるので、色味がきれいで、風味豊かなことが特長です。熱をかけずに冷蔵で届けられるからこその商品の広がりだと思います。

Qummyの強みはどんなところにあるのでしょうか。

小林:やはり「常温」「冷蔵」「冷凍」の3温度帯で配送できることは非常に大きなポイントだと思っています。Qummyでは常温品と冷蔵品は同じ便で、冷凍品のみ別便になっていて。常温と冷蔵が同時に配送できることで、配送コストも抑えられるなどのメリットがあるんです。また、これまで培ってきたレシピの提案力や、キユーピーグループのさまざまな商品を含めた提案ができることは強みになると思います。

「素材の味を生かした商品ラインナップで忙しいお客様の食卓を支えたい」

冷圧フレッシュ製法®でつくられた「Qummy ポテトサラダ」

現在販売中のQummyの商品について、それぞれ特長をお伺いできますか?

小林:「Qummy ポテトサラダ」のジャガイモは、いつも同じ品種を使うのではなくその時期に一番美味しいジャガイモにこだわって作っています。冷圧フレッシュ製法®によって、ジャガイモのホクホクした食感、キュウリやニンジンの鮮やかな色や歯応えを楽しんでいただけます。

また、お客様にアレンジを加えていただけるようにインパクトのある味というよりも、何度食べても飽きないような素材の味を引き出す味付けとなっています。マヨネーズは卵黄のコクが感じられるものを使っていますので、より“ご家庭のポテトサラダ”に近い味わいになるようにしています。サンドイッチの具材として使っていただくのもおすすめです。

常時販売の「Qummy 国産にんじんドレッシング」と「Qummy 国産たまねぎドレッシング」と、期間限定販売の「Qummy りんごドレッシング」

小林:ドレッシングは「Qummy 国産にんじんドレッシング」と「Qummy 国産たまねぎドレッシング」は常時販売していて、今年2月上旬から期間限定で「Qummy りんごドレッシング」を展開しています。原料は国産のニンジンとタマネギを使用していて、りんごドレッシングも果汁とピューレは国産です。素材の味をすごく大事にしているので、色、香り、具材のシャキシャキ感を楽しんでいただけます。具材が多く食感が残っているので、単なるドレッシングではなく、サラダの一つの具材としてお使いいただけると思います。

また、素材を活かしたシンプルな味わいなのでたっぷりかけても抵抗がなく、肉料理や魚料理にかけてもさっぱりと美味しくいただけます。りんごドレッシングは少し甘酸っぱくて、フルーツサラダにおすすめです。

新発売の「Qummy デリサラダソース」シリーズ。左から「パプリカとごま」、「たまねぎとにんじん」、「いんげんとピクルスのマヨ仕立て」
3月発売の「Qummy デリサラダソース」シリーズ。左から「パプリカとごま」、「たまねぎとにんじん」、「いんげんとピクルスのマヨ仕立て」と、バラエティ豊かなラインナップ

3月には新商品も発売されました。

小林:「サラダの世界をもっと広げたい」という思いから、使い切りのサラダ用ソースを開発しました。ひと手間かけていただくと、自宅でもデリのようなサラダが作れます。具沢山で、きれいな色味も特長です。野菜はもちろん肉や魚にもよく合うように仕立てているので、メイン料理になるようなサラダができる商品だと思います。

「Qummy デリサラダソース パプリカソース」を使った料理例
「Qummy デリサラダソース パプリカソース」を使ったデリサラダ。ローストビーフとソースの相性も抜群

小林:「Qummy デリサラダソース パプリカとごま」は、しょうゆとゴマで少し甘めに仕立てたソースに、パプリカの風味とマスタードの辛味をアクセントにしました。鮮やかな赤が特長のソースです。お肉の旨みにまけないパンチのある味なので、ローストビーフやソテーしたお肉を使った料理がおすすめですが、タコやイカなどの魚介でも美味しくいただけます。

「Qummy デリサラダソース たまねぎとにんじんのソース」を使った料理例
サーモンとキウイに「Qummy デリサラダソース たまねぎとにんじんのソース」をトッピング

小林:「Qummy デリサラダソース たまねぎとにんじん」はきれいな黄色をしたソースです。マイルドな酸味のなめらかなソースで魚介類と相性が良いです。魚介のカルパッチョなど淡白な味わいのお料理にもよく合います。

「Qummy デリサラダソース いんげんとピクルスマヨ仕立て」を使った料理例
「Qummy デリサラダソース いんげんとピクルスマヨ仕立て」を、ホタテのサラダ仕立て

小林:「Qummy デリサラダソース いんげんとピクルスマヨ仕立て」はピクルス、インゲンを具材にしたマヨネーズ仕立てのソースです。インゲンを使ったソースは珍しいと思うのですが、色味も歯応えも感じていただけます。ホタテなどの魚介類によく合いますし、タルタルソースのようにフライにつけて食べるのもおすすめです。それぞれのソースを使ったオリジナルレシピもQummyで公開していますので、ぜひ参考にしてみてください。

どれもとても美味しそう! でも、忘れてはならないのがパッケージサラダですよね。

「サラダクラブ グリーングランサラダ カーリーケール&ビーツ」の盛り付け例
ビーツの赤い彩りが目を引く「サラダクラブ グリーングランサラダ カーリーケール&ビーツ」

小林:はい。複数の種類の野菜を揃えるのは、普段の食事では難しいと思うんです。そういうときにパッケージサラダを使っていただければ、なかなか単品では食べられないケールやビーツなど珍しい野菜も食べていただけます。皮や切れ端などのゴミも出ませんし、いろいろな野菜を買って使いきれずに残ってしまうこともありません。サラダは洗わないでそのまま食べられるので、洗う手間が省けるのもポイントです。

グループ会社の「サラダクラブ」のサイトやアプリでは、パッケージサラダに使っている野菜の産地も全部お知らせしていますから、安全・安心に召し上がっていただけます。パッケージサラダとトッピングを組み合わせて提案することで、お客様に新たな発見があれば嬉しいです。

Qummyの商品を使ったアレンジレシピの例

Qummy内のコンテンツ「Qummy便り」では、いろいろなアレンジメニューをご提案されています。これからの季節におすすめのアレンジメニューを教えてください。

小林:春になると野菜が美味しくなってくるので、新商品の「デリサラダソース」を使っていつもとはひと味違ったサラダを楽しんでいただきたいですね。春はお祝い事やお花見などもあるかと思いますので、肉や魚をあわせたデリサラダなどで彩り豊かな食卓を作っていただけたら嬉しいです。デリサラダソースを使ったアレンジメニューも「Qummy便り」でご紹介していく予定です。

幅広い世代に向けて新しい野菜の食べ方をプロデュースしていくQummy

笑顔のキユーピー株式会社カスタマーサクセス室 顧客接点マネジメントチームの小林野映さん

Qummyでは、「HOBOTAMA」(植物性原材料のスクランブルエッグ風商品)などのサステナブルフードも販売されていますが、SDGsについても積極的に取り組まれているのでしょうか。

小林:先ほどご紹介したパッケージサラダですと、使われなかった野菜の未利用部を堆肥の材料にして、原料の野菜を作っていただいている農家さんに提供しているんです。それで、またその農家さんで育てた野菜をパッケージサラダとして利用するという完全な循環型農業を行っています。パッケージサラダといえば、無駄な野菜が廃棄されているんじゃないかと思われがちなんですが、実はすごくサステナブルな商品なんです。

パッケージサラダを使う方が環境にもいいし、フードロスも減らせる。「手抜きかな」と罪悪感を感じる必要はなかったんですね。今後、Qummyの目指す目標を教えてください。

小林:まずはサラダまわりからということで、サラダのマンネリ化の解消や、意外と手間のかかるサラダの下処理のお手伝いといったところからサービスをスタートさせています。これからはさらに商品の幅を広げ、培ってきたノウハウを生かして新しい野菜の食べ方をご提案していきたいです。

最終的には、サラダだけでなくミールキットや調理用のソースなどより幅広く野菜を楽しむ商品を展開し、献立を提案できるようになりたいと思っています。ベビーフードから介護食まで幅広いラインナップがあるので、どの世代にも野菜が美味しい食卓を提案していきたいですね。

「Qummy 10品目野菜のシーザーサラダ」を持つキユーピー株式会社の小林さん

まとめ

今回、Qummyの商品の中で一番驚いたのが惣菜サラダ。まるでその日作ったサラダのように色合いも鮮やかでシャキシャキ食感なんです。そのまま食べても美味しいですが、さまざまなメニューにアレンジできるというのも魅力。注文から最短4日で届くため、週のはじめに注文して、週末に家族で一緒にサラダを作るのもステキです。

「鮮度を保つために、サラダは受注生産制をとっているので、どうしてもお届けまで日数をいただいてしまうんです」と小林さんはおっしゃっていましたが、それこそが美味しい野菜のある食卓を支えるQummyのこだわりなのだと感じました。美味しいサラダが“ひと手間未満”で食べられますから、野菜不足が気になる方はQummyで野菜生活を始めてみてはいかがでしょうか?

INFORMATION

Qummy

公式サイト

https://qummy.kewpie.co.jp/

PRODUCED by

マガジンど 編集部

あらゆるものの温度について探究していく編集部。温度に対する熱意とともに、あったかいものからつめた〜いものまで、さまざまなものの温度に関する情報を皆さんへお届けします。

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