REFRESH 2020.02.18

サウナ用語「ととのう」ってどんな状態?最強に快感な「ととのう」への道

Sauna 90℃

サウナーな友人らが、しきりに言っている「ととのいました!」。 “何もかもがどうでもよくなるくらいめちゃくちゃ気持ちいい”状態のようですが、 サウナビギナーな私はまだ、「ととのう」がよく分かっておりません。私もととのいたい、そして「ととのった!」と言い合いたい。そこで、真のサウナーな仲間入りするために、今回は「ととのう」の正体について調べてみました。

Writer 編集部モッチー / Illustration 佐久間茜

「ととのう」は、マラソンでいうところのランナーズハイだった!

「ととのう」というのは、サウナ→水風呂→休憩を3回ほどくりかえすことで訪れる快感、トランス状態のことを指します。 マラソンで苦しい時期が続くと、突然ふっ…と身体が軽くなって気持ちよくなるタイミングが来るじゃないですか。「ああ、今の私ならどこまででも走れちゃうよ…」みたいな。いわゆる「ランナーズハイ」。それのサウナ版が「ととのう」らしいです。

サウナと水風呂の温冷刺激によって脳内で分泌されるのが、「β-エンドルフィン」「オキシトシン」「セロトニン」の3つの物質。「β-エンドルフィン」は、モルヒネと同じような作用をする物質で、鎮痛効果や気分の高揚・幸福感が得られる“脳内麻薬”です。「オキシトシン」はストレス緩和、「セロトニン」はうつ症状の改善・精神安定の効果があるそうです。
これらの物質が「ととのう」の素だったのですね。

「ととのう」とどれくらい気持ちがいいの?

まだ「ととのう」を体験したことのない私は、ととのう状態がどんな感じなのか、知人に聞いたり、ネットや本で口コミを調べてみました。

「そんな大げさな?」と思うくらいの快感のようです。
うーん、ますます私もととのいたい。

「ととのう」と、どんな効果が?

サウナは「ととのう」ためのもの?
いいえ、気持ちよくなるだけじゃありません。

  • 発汗により、体内の老廃物がデトックスされて美肌効果に。
  • 血行がよくなるため、冷え性や、肩こり、腰痛の改善に。
  • ストレス緩和、興奮状態の緩和、自律神経がととのう。
  • 代謝がよくなり、痩せやすい体質に。

気持ちよくなってキレイにもなれるって、サウナ最強?

いざ、「ととのう」へ!

さて私も「ととのう」を体験しに近所のサウナへ!300~400mLくらい汗で水分出てっちゃうらしいので、入る前にしっかり水分補給し、身体を洗ったら、いざサウナ室へ。

サウナ室の看板には「90度」の文字。そんなに高いんだ…耐えられるかな。おそるおそる中に入ると、おお、混んでる混んでる。みんな玄人のように思い思いのポーズで静かに時を刻んでいる。

「見かけない顔だな」「100年早い」なんて思われてたりして(考えすぎ)。ビギナーな私は玄人空間にドギマギしながら、手前の一番下の段にお邪魔させてもらう。

頭にタオルを巻いている人が多いのは、髪を保護するためか。見よう見まねでターバン巻きをして、受付で渡されたタオルを敷き座る。

じりじり・・・・・・・・

大きく息を吸うと、温かい空気が体内に取り込まれて気持ちいい。
よっぽど身体が冷えていたのだと分かる。じんわり汗が出てきた。
徐々に体の表面だけでなく、内側もあったまってきた。

じりじり・・・・・・・・

熱い。もわっと視界がぼやける感じ。呼吸が早くなる。毛穴のひとつひとつから湯気が立ちのぼる感覚。玉のような汗がしたたり落ちてきて目に入る。動くと熱い空気が当たってさらにしんどいので、じっとしている。

そろそろか?まだか?

かかっている時計を見つめながら、「あの針が7まで行ったら出よう」などと心の中で唱える。

よし!出よう!10分入ったところで勢いよく外へ。呼吸が楽だ!ふう。熱かった…若干ふらつきながらシャワーで汗を流し、いよいよ水風呂へ。

うーん、冷たそうだ。温度計を見ると「20度」。桶ですくった水を足にかけただけで、ちょっとびびる。これに入るの?とりあえずふくらはぎまで浸かる。

うわーーー、足先がジンジン言ってる。これ、全身入らないとダメだよね?手で水をすくって身体にぴたぴたかけて、慣れさせつつ・・・大きく息を吸って肩まで一気に入った。

っぐはぅーーーーーーーぅっ・・・・

息を吐きながら声にならない声が漏れ出る。身体中の血管が騒いでいる。どくんっ!どくんっ!落ち着け落ち着け!

最初こそ冷たいものの、だんだん身体が慣れてくる。しっかりサウナ室で温まったから、身体の中は温かいままだ。冷たいのに温かい。不思議な感覚。
しばらくすると、喉の奥からひゅーーーーーーー…っと冷たい息が出てくる感覚に。初めての感覚にちょっと興奮気味。もしや「ととのう」状態も近い?!

1分ほど経ったところで水風呂を出て、水分補給&休憩タイム。ああ、全身のジンジンが「私、生きてる!」って気持ちにさせてくれる。外のいすで風にあたりながら目を閉じると、身体がふわふわしてきた。

ここらで「ととのう」んでしょ?来るか?と期待して待つが・・・例のととのう感覚はイマイチ分からない。

どうやら1回じゃ来ないらしい。残念。大人しく2クール目へ向かう。回を追うごとに熱さ冷たさに慣れてきて、雑念も消えていった。1回目、あんなに暑くて長く感じたサウナ室も、2回目からは無の境地に。慣れってすごい。

3回目の休憩で、ついに「来たか?!」と思える状態に。全身に血が駆け巡り、頭の先から足先まで感覚が研ぎ澄まされる。グラっと来て、そのまま身体がどこかへ飛んでいく感じ。何もかもどーでもよくなる。

ああ、もう何も考えられない。気持ちよすぎ・・・

ととのったー・・・

完全にととのいました。デビューしちゃいました。やばいです。気持ちいいです。

お風呂に入らず、サウナ目的で銭湯に行く人もいるらしいですね。なんだかその気持ち、分かるような気がしました。しっかりととのうコツは、3回くらいサウナ・水風呂・休憩を繰り返すこと。休憩中は目を閉じてリラックスすること、ですかね?

皆さんも、ととのう感覚を体験しに、サウナへ行ってみよう!

参考

PRODUCED by

モッチー

語彙力の乏しさに悩むライター。寒がりで暑がりな、体温調節できない系女子。最近、水風呂にハマり始めた。

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